法人契約の経理処理について
「きんざい」の保険顧客資産相談業務を受ける人は仕訳を必ず確認しておきましょう。
- 貯蓄性のない保険の保険料・・・損金に算入
- 貯蓄性のある保険の保険料・・・資産に計上
定期保険など貯蓄性ない保険の保険料を支払った時の処理
・・・損金算入
養老保険・終身保険・年金保険など貯蓄性のある保険の保険料を支払った時の処理
・・・資産計上
保険金の受取人が被保険者または被保険者の遺族となっている時の処理
・・・「給与」として損金算入
ハーフタックス・プラン
満期保険金受取人が法人で死亡保険金受取人が従業員などの遺族の場合
・・・1/2は資産計上・1/2は損金算入
長期平準定期保険
保険期間の前半6割と後半4わりで支払った保険料の処理が異なります。
前半の6割・・・1/2は資産計上・1/2は損金算入
後半の4割・・・全額損金算入
- 【問題】契約者を法人、被保険者を役員および従業員全員、死亡保険金受取人を従業員の遺族、満期保険金受取人を法人とする養老保険に加入することにより法人は、その支払った保険料の全額を福利厚生費として損金の額に算入することができる
・・・
支払保険料の２分の１を資産計上、残りの２分の１は福利厚生費として損金算入する - 【問題】下記の長期平準定期保険の第1回保険料払込時の経理処理は？
資料）X社の社長Aさんが提案された長期平準定期保険
契約者・死亡保険金受取人＝X社 被保険者＝Aさん
保険期間・保険料払込期間＝98歳満了
死亡保険金＝1億円
年払保険料＝200万円
65歳時の解約返戻金＝4780万円
借 方 貸 方 現金・預金200万円 定期保険料200万円 借 方 貸 方 前払保険料200万円 現金・預金200万円 借 方 貸 方 定期保険料100万円
前払保険料100万円現金・預金200万円
個人事業主が支払った保険料は？
被保険者が事業主本人やその親族以外の場合・・・支払った保険料を必要経費にできる
被保険者が事業主本人やその親族の場合・・・・・支払った保険料を必要経費にできない※事業主本人の生命保険料控除として処理する
法人が受け取った保険金等の経理処理
法人が保険金を受け取った時は全額「雑収入」として益金に算入・・・法人税の課税対象
ただしその保険料が資産計上されている場合は「保険金ー資産計上した保険料」になります。
- 保険金の受取人が法人で既払込保険料の総額が300万円の終身保険を解約して解約返戻金を320万円を受け取った場合の仕訳
借 方 貸 方 現金・貯金320万円 保険料積立金[資産]300万円
雑収入[益金]20万円